動物用CT検査

動物用CT検査

CT検査について

検査の流れ

STEP1 検査の必要性のご案内

検査により、判断できることやその後の治療方針などについてご案内します。


STEP2 麻酔前検査

絶対ではありませんが、検査当日はできるだけ朝食を抜きにしておいていただく必要があります。 必要に応じて血液検査等を実施します。検査結果次第では検査ができないことがあります。


STEP3 麻酔導入

注射や吸入麻酔により、不動化したのち、CT撮影を行います。検査時間自体は数分で完了します。


STEP4 検査結果の説明

検査結果については可能な限り、検査当日にお伝えするようにしています。

CT検査の適応例

鼻腔内疾患

鼻の中は非常に確認しにくい部分です。特に外からみてもまず何もわからないことがほとんどです。レントゲンによる確認がある程度できるのはできますが、
詳細な情報を得ることは難しいというのが正直なところです。そこで、CT 検査では鼻の構造的な異常を詳しく描出することが可能となります。

肺における呼吸器疾患

肺の疾患といえば、肺炎や肺水腫、肺がんなどがあげられます。肺炎や肺水腫についてはそもそも麻酔処置が難しいのですが、 がんの診断においてはCT検査は非常に有用です。
特に肺はたくさんの部位に分かれているので、手術の適応となるか、進行具合の確認などに役立ちます。

血管系の疾患

CT検査の強みのひとつとして、血管の造影ができるということがあげられます。血管を造影することにより、小さくて分かりにくい血管もよくみえるようになったり、主要臓器への分布も分かりやすくなります。
小型犬などでは門脈体循環シャントなどの病気で有用な検査となります。

胸腔内および腹腔内の腫瘍性疾患

腫瘍性疾患においてはその腫瘍が転移していないか、手術適応となるのかがポイントとなります。そうした中で、体内の全体的な把握が可能となり、腫瘍性疾患においてはまずCT検査は実施しておきたいところです。

骨折などの骨疾患

X腺は骨などの硬いものを映し出すことを得意としています。なので、骨などの描出はもっとも容易であり、しっかりとした診断ができます。レントゲンで十分なことも多々ありますが、時にCT検査が必要となることもあります。

健康診断の一環として

人間ドッグではCT検査を行ったりすることは当たり前かと思います。動物の場合は麻酔処置が必要となるので、若干のハードルにはなりますが、やはり全体的な健康の把握には重要な検査となります。

症例および治療例

腹腔内腫瘍

腫瘍性病変の立体的な構造が明瞭に確認できます。血管の分岐や他臓器への影響などを把握して、手術の適応を調べることができます。

門脈体循環シャント(PSS)

血管の走行を確認するのにCT検査は非常に有用です。門脈体循環シャントは先天性のことがほとんどで、日常生活でその異常を発見することはなかなか難しいです。

門脈体循環シャントの症例

横隔膜ヘルニア

横隔膜ヘルニアは多くの場合はレントゲン検査や超音波検査にて確認が可能ですが、微小なものであればCT検査が必要になることがあります。当院では横隔膜ヘルニア疑いの症例に対してCT検査を実施して確認することが可能です。

横隔膜ヘルニアの症例紹介